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SYCLOPSプロジェクトがAIアクセラレーションを民主化する

Codasip Labsの目的はイノベーションであり、さらにはそのイノベーションの普及です。最近は人工知能(AI)や機械学習(ML)が台頭していますが、これらの分野は私たちの重要なイノベーションのターゲットです。当社は2023年、欧州のニューホライズン・プロジェクトSYCLOPS(非常に大量のデータ分析を、オープン スタンダードに基づくクロスアーキテクチャで実現する)に参加しました。このプロジェクトは、非常に大規模で多様なデータに対するAIとデータマイニングをアクセラレーションすることを目的としています。このプロジェクトは、完全にオープンなAIアクセラレーションを通じて、エクストリーム・データ分析のスケーラビリティにおける画期的な進歩を達成することを目標に、欧州の主要8組織一堂に会しています。コダシップの役割は、RISC-Vベクタ拡張(RVV)に基づくドメイン特化型アクセラレータを開発することです。この開発には、プロセッサ設計自動化ツールCodasip StudioとCodALプロセッサ アーキテクチャ記述言語を使用していきます。

ビッグデータ用ハードウェア アクセラレータの必要性の高まり 

AIの普及により、AIワークロードを効率的に処理できる新しいハードウェア アクセラレータの市場が生まれました。しかし、現在普及しているAIアクセラレータは全て、ベンダ独自のハードウェアとソフトウェアスタックを使用しています。このため、一部の大手企業が高速化市場を独占している現状です。SYCLOPSはこの独占状態を打破するつもりです。どのように打破するかというと、オープン スタンダードに基づくAIアクセラレータを使用したエクストリーム データ分析のパフォーマンスとスケーラビリティにおける画期的な進歩を実証します。業界で初めて、オープン スタンダードのRISC-V(命令セットアーキテクチャ)とSYCL(クロスベンダ、クロスアーキテクチャ、データ並列プログラミング モデル)を組み合わせます。SYCLOPSで得た経験はRISC-VおよびSYCLコミュニティにフィードバックされます。これにより、コデザインがシンプルになり、より広範なAIアクセラレータ設計とより充実したエコシステムが実現されます。 

Artificial intelligence nodes

RISC-Vベクタ拡張を活用したドメイン特化型アクセラレータ 

Codasip Labsチームは、CodALプロセッサ アーキテクチャ記述言語とCodasip StudioのAPI拡張機能を使用して、ドメイン特化型RISC-Vベクタ拡張アクセラレータ開発を可能にします。さらに、チームはこれらの環境を使用してRISC-Vベクタ拡張をベースとしたアクセラレータを開発します。 

Codasip Studioは、プロセッサの設計や変更を迅速かつ簡単に行うためのユニークなツールセットです。CodALはCodasipが開発した独自のプロセッサ アーキテクチャ記述言語です。この言語はC言語がベースですが、高度な抽象化でプロセッサ アーキテクチャを記述し、カスタマイズする作業をシンプルにするために工夫が盛り込まれている。この言語には、一連のプロセッサ ブロックを記述するためのコンパクトなコンストラクトのセットが含まれています。これには、レジスタファイル、インターフェイス、キャッシュ、密結合メモリ、バスなどが含まれます。これらのコンパクトなコンストラクトにより、Verilog のような汎用ハードウェア記述言語よりもはるかに小さいコード サイズでデザインを作成できます。 

CodAL記述という単一のソースコードから、プロセッサの評価に必要なツールの完全なセットを簡単に生成できます。それはコンパイラ、デバッガ、リンカ、シミュレータ、プロファイラを含むソフトウェアツールチェーンだけではありません。他にも対応するRTL記述とUVM環境を含むハードウェア設計キット(HDK)も生成します。Codasip Studioは、これらのツール等 全てをCodALモデルから自動的に生成します。 

Codasip Studio flow JP

AIアクセラレーション エコシステムの恩恵をもたらすため、ヨーロッパの主要プレーヤーが集結 

SYCLOPSコンソーシアムのパートナーは、コンピュータ・アーキテクチャ、プログラミング言語、システム、ランタイム、ビッグデータ、ハイパフォーマンス・コンピューティングなど、さまざまな分野の専門知識を有しています。このコラボレーションはAIの加速における新たな進歩に確実に貢献するでしょう。プロジェクトのメンバーは、自律システム高エネルギー物理学高精度腫瘍学の3つの特定のユースケースに焦点を当てています。加えてSYCLOPS による進歩により、SYCLおよびRISC-Vスタンダードに基づくオープンなAIアクセラレーション ソリューションがヨーロッパおよび世界中のエコシステムを促進します。SYCLOPSプロジェクトのパートナーは、Codasipのほか、AccelOM、CERN、Codeplay、EURECOM、INESC-ID、ハイデルベルク大学、HIRO-MicroDataCentersです。パートナー各社は、これらのオープン スタンダードの形成において重要な役割を果たしており、RISC-Vアクセラレータをシンプル、迅速、かつコスト効率よくカスタマイズするためのインフラ・ツールや、オープン スタンダードに基づくプラットフォーム・ツール、アプリケーション・ツールで貢献できる立場にあります。Codasip Labsは私たちのイノベーションハブです。私たちはここで新しいテクノロジーを探求し、未来のテクノロジーに貢献しようと努めています。私たちが取り組んでいる他のクールなプロジェクト、ニューロモーフィック ビジョンとデジタル耳用MEMSセンサに関して知りたい場合は、これらのプロジェクトをチェックしてください。 

このプロジェクトは、助成金契約No 101092877として欧州連合のHE研究およびイノベーションプログラムから資金提供を受けています。 

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